あらかわバラの市×あらかわまちの駅ウォークラリー 第3弾!!
  「俳句 de あらかわ名所づくり」 (5月14日-9月14日)


 ●投稿いただきました句を紹介いたします(現在331句!)

 ◆バラの市(町屋)
 ・ばらの香や人波絶へぬ町屋駅(小林春江さん・町屋8)
 ・求めたるバラに心をうばわれて(渡辺多多美守さん・西尾久1)
 ・小さきも大きなバラも花にあり(渡辺多多美守さん・西尾久1)
 ・それぞれにバラぶるさげて帰路につき(渡辺多多美守さん・西尾久1)
 ・バラの市このみの色はそれぞれに(渡辺多多美守さん・西尾久1)
 ・青空に咲きほこりたるたるバラの花(渡辺多多美守さん・西尾久1)
 ・バラ色の心にトゲは消えはてて(渡辺多多美守さん・西尾久1)
 ・バラ市に夫婦で買ひし鉢一つ(田中礼子さん・荒川2)
 ・町屋駅薔薇の数ほど写メ撮りて(田中礼子さん・荒川2)
 ・欲しき薔薇厳(いか)つい男に抱かれゆく(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・薔薇を選(よ)る夫(つま)の横顔いと優し(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・感嘆符こぼる車中や薔薇の市(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・都の隅に都電走る薔薇の市(高安政江さん・荒川5)
 ・発車ベルばら束抱え鉢抱え(高安政江さん・荒川5)
 ・一輌の電車到着みなバラの市(高安政江さん・荒川5)


 ◆町屋
 ・都電降り じっくり鑑賞バラの市(水田京二さん・東尾久6)
 ・とりどりに沿線飾る薔薇の花(水田京二さん・東尾久6)
 ・歳月や 移ろふ町や草矢打つ(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・斎場の香りがただよう町屋かな(町屋のあさがおさん・荒川6)
 ・痩狭短(そうきょうたん)の都電 町屋を轟音夏盛り(松田良雄さん・町田市つくし野4)
 ・路面譲り 都電町屋の夏盛り(松田良雄さん・町田市つくし野4)

 ◆町屋の路地(裏の裏)
 ・日もささぬ 町屋の奥に馬頭観音(荒川躍進さん・町屋1)
 ・夏なのに碑碣(ひけつ)が気に成る歳なのか(荒川躍進さん・町屋1)

 ◆町屋周辺
 ・路地裏にビル堂々や 草矢打つ(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・黴(かび)ごとき 路地の匂ひや一蹴せむ(竹野美恵子さん・町屋6)

 ◆町屋駅
 ・バラの群れ 香(かおり)を散らす都電かな(小川一夫さん・北小岩8)
 ・人垣は町屋の駅前 神輿待つ(仲絹さん・東尾久5)

 ◆馬頭観音
 ・夕映えの馬頭観音 柿一つ(大越源一さん・西尾久6)

 ◆町屋火葬場
 ・町の駅 町屋斎場終着駅(小林粗茶さん・荒川5)

 ◆旧博善社
 ・火葬場の銀杏拾う町屋の子(荒川躍進さん・町屋1)

 ◆京成汾線
 ・補強成る高架をくぐる夏の蝶(小林春江さん・町屋8)

 ◆都電とバラ
 ・沿線の白薔薇(しろそうび)なほ気品あり(田中礼子さん・荒川2)
 ・バラ手入れご苦労さんと都電過ぐ(田中礼子さん・荒川2)
 ・都電ゆくバラ従えて三ノ輪まで(藤原真理子さん・南千住6)
 ・三の輪線 通勤ルート薔薇咲けり(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・紅ばらや乗り越したこと何度(いくど)とも(竹野美恵子さん・町屋6)

 ◆都電荒川線
 ・薫風の都電満席四の日に(田中礼子さん・荒川2)
*巣鴨地蔵の日が4日とのこと
 ・彩の薔薇垣ぬくる都電かな(三水さん・南千住3)
 ・薔薇咲くや人影あふる三の輪駅(三水さん・南千住3)
 ・荒川線 薔薇の香も乗せ都電行く(仲絹さん・東尾久5)
 ・小雨ふる 都電沿線バラ満開(井上照美さん・西尾久8)
 ・大輪のバラふるわせて都電ゆく(井上照美さん・西尾久8)
 ・冷房のよく利くちんちん電車かな(佐藤宏之助さん・荒川4)
 ・あぢさゐをかき分け都電 曲がりけり(山口昭義さん・練馬区向山3)

 ◆都電三ノ輪橋
 ・夏近しブリキポスター見ゆ都電(田中礼子さん・荒川2)
 ・バラの香と昭和の匂い三の輪橋(田中礼子さん・荒川2)
 ・一叢の白バラ高き三の輪橋(吉本つま子さん・町屋2)
 ・始発駅 天草つなぐ花つつじ(田中政和さん・南千住3)
 ・天草に 連なるバラや荒川線(田中政和さん・南千住3)
 ・アンテナの三の輪に踊るハイヤかな(田中政和さん・南千住3)
 ・やわらかく 薔薇咲く朝の三の輪駅(竹野美恵子さん・町屋6)

 ・バラゆれて 笑顔の君待つ三ノ輪橋(斉藤正幸さん・南千住1)

 ・三ノ輪橋駅 薔薇に送られ都電落語(松田良雄さん・町田市つくし野4)
 ・駅百選薔薇の送迎 三ノ輪橋駅(松田良雄さん・町田市つくし野4)
 ・駅百選 降りれば薔薇の馨(か) 三ノ輪橋駅(松田良雄さん・町田市つくし野4)
 ・降り立てば薔薇迎えあり三ノ輪橋駅(松田良雄さん・町田市つくし野4)
 ・薔薇揺らし三ノ輪橋駅発つ都電かな(松田良雄さん・町田市つくし野4)


 ◆三ノ輪ジョイフル
 ・アーケード 涼し三ノ輪のジョイフルよ(田中礼子さん・荒川2)

 ◆浄閑寺(投込寺)
 ・投込や泪をかくす栗の花(三水さん・南千住3)
 ・さまよへる 烏揚羽や浄閑寺(田中政和さん・南千住3)
 ・身に入(し)むや 雨さめざめと浄閑寺(大越源一さん・西尾久6)
 ・愁(うれ)ゐ満つ 投込み寺の薄暑(はくしょ)かな(干田重二郎さん・目黒本町3)
 ・過去帳の哀しき盆よ 浄閑寺(田中礼子さん・荒川2)
 ・曼珠沙華 苦界の浄土 浄閑寺(小林粗茶さん・荒川5)
 ・浄閑寺 遊女の墓に涙雨(斉藤寿美子さん・南千住1)

 ◆松尾芭蕉像
 ・風立つや蝶(てふ)の行き交ふ初めの地(三水さん・南千住3)
 ・翁立つ駅を見詰むる芥子の花(三水さん・南千住3)

 ◆墨田川(区内大水)
 ・荒川の名前変えたい台風季(荒川躍進さん・町屋1)

 ◆千住大橋
 ・五月空 千住大橋まで徒(かち)で(藤原真理子さん・南千住6)
 ・初春や 道を求めて千住発つ(干田重二郎さん・目黒本町3)
 ・初日受け 流れ晴れやか隅田川(干田重二郎さん・目黒本町3)
 ・大川や 流れも潔(きよ)し年はじめ(干田重二郎さん・目黒本町3)
 ・風抜ける大橋渡り 一涼み(一色由美子さん・西日暮里2)

 ◆矢立の地
 ・矢立の地 今、出発(たびだち)のとき熟したり(木村徳夫さん・足立区中央本町)
 ・旅立ちの矢立初めの地の時雨(しぐれ)(山口昭義さん・練馬区向山3)

 ◆素盞雄神社(天王様)
 ・緑立つ富士塚つつむ飛鳥かな(三水さん・南千住3)
 ・お賽銭初めて払うおとし玉(荒川躍進さん・町屋1)*天王様初参り
 ・思い出す兵士送った時の杜(荒川躍進さん・町屋1)
*天王様にて思う
 ・ふんどしの汗ぞくぞくと門くぐる(三水さん・南千住3)
 ・お祭は栄耀栄華な子育てか(荒川躍進さん・町屋1)
*天王様境内
 ・風渡る 渡る人情鬼は外(木村徳夫さん・足立区中央本町)
 ・お社の 梅の実一つ二つかな(木村徳夫さん・足立区中央本町)
 ・木遣り歌 神輿揉み終へ笑みこぼれ(田中礼子さん・荒川2)
 ・神鈴(しんれい)を大きく振って 夏帽子(大越源一さん・西尾久6)
 ・矢立の句 見守るやうに大銀杏(田中礼子さん・荒川2)

 ◆大銀杏素盞雄神社
 ・新緑や境内案内(あない)の大銀杏(藤原真理子さん・南千住6)
 ・素盞雄の社護るや 大銀杏(干田重二郎さん・目黒本町3)

 ◆天王祭
 ・久久に駄菓子頬張り御輿行く(荒川躍進さん・町屋1) *天王様
お祭り
 ・天王祭二転自慢の背(そびら)たち(田中礼子さん・荒川2)
 ・天王祭 益荒男(ますらお)きそう二天棒(斉藤正幸さん・南千住1)

 ◆天王祭 熊坂人形(有形民俗文化財)
 ・熊坂を恐々見ゆ子 祭酒(田中礼子さん・荒川2)

 ◆天王公園
 ・通学路 骸(むくろ)の蝉が吹かれおり(小川一夫さん・北小岩8)

 ◆町内お神酒所
 ・浮かれだす祭り囃子に子も親も(荒川躍進さん・町屋1)

 ◆円通寺
 ・黒門や往時を語る弾の跡(小川一夫さん・北小岩8)

 ◆黒門跡(円通寺)
 ・黒門の弾痕古り 夏深し(大越源一さん・西尾久6)
 ・蝉時雨 黒門の弾痕つらぬく(斉藤正幸さん・南千住1)

 ◆コツ通り
 ・コツ通り菜の花あふる寺の朝(三水さん・南千住3)
 ・笑み多し神輿あふるるコツ通り(三水さん・南千住3)
 ・孫敲く祭りだ祭りコツ通り(三水さん・南千住3)

 ◆南千住
 ・腑分けの地 医学の学舎(まなびや)相応(ふさわ)しく(荒川躍進さん・町屋1)

 ◆解体新書(回向院)
 ・白椿散るも色気の回向院(三水さん・南千住3)
 ・腑分けして 解体新書道開く(斉藤寿美子さん・南千住1)

 ◆松陰の墓(回向院)
 ・ひやひやと夜の帷(とばり)や松陰墓(しょういんばか)(干田重二郎さん・目黒本町3)

 ◆延命院
 ・秋時雨 首切地蔵の肩漏らす(小川一夫さん・北小岩8)

 ◆首切り地蔵(延命寺)
 ・首切りの地蔵に甘酒 顔ゆるむ(斉藤寿美子さん・南千住1)

 ◆泪橋
 ・泪橋地蔵ひとしく立葵(三水さん・南千住3)
 ・花散りて 老師と別(はか)る泪橋(干田重二郎さん・目黒本町3)

 ◆橋本左内の墓旧套(さや)堂(南千住図書館前)
 ・套堂(さやどう)や故郷(ふるさと)はるや黄水仙(三水さん・南千住3)

 ◆ふるさと文化館(南千住)
 ・祖父形見 秋の展示に飾られる(田中礼子さん・荒川2)
 ・目を閉じて昔が匂う ふるさと館(荒川躍進さん・町屋1)

 ◆千住製絨所跡(南千住)
 ・夏にラシャ 祖父働きし工場かな(田中礼子さん・荒川2)

 ◆千住製絨所跡レンガ塀
 ・秋暑し ラシャ場遺せしレンガ塀(田中礼子さん・荒川2)

 ◆汐入公園
 ・汐入や雀に鳩に花吹雪(三水さん・南千住3)
 ・汐入や風に抱かれる藤の精(三水さん・南千住3)
 ・汐入や人影失せし青嵐(三水さん・南千住3)
 ・汐入や鳩と戯る噴水地(三水さん・南千住3)
 ・風薫る日時計つつむ待ち合せ(三水さん・南千住3)
 ・日時計や丘を賑はす日日草(三水さん・南千住3)
 ・高専や万緑とびてサテライト(三水さん・南千住3)
 ・引潮の白鷺漁る入江かな(三水さん・南千住3)
 ・汗ばむや子連れ和(な)ぐるバーベキュー(三水さん・南千住3)
 ・見晴や下闇貫(ね)くるスカイツリー(三水さん・南千住3)
 ・青芝の園児ほほ笑む広場かな(三水さん・南千住3)
 ・芝青く転ぶ園児の広場かな(三水さん・南千住3)
 ・杜鵑花(さつき)咲く汐入かこむ街路垣(三水さん・南千住3)
 ・玉垣に浮く父の名や心天(ところてん)(三水さん・南千住3)
 ・汐入や紫陽花ひらくツインタワー(三水さん・南千住3)
 ・笑み誘ふ噴水踊る子も踊る(三水さん・南千住3)
 ・金雀枝(えにしだ)や汐入つつむ時計台(三水さん・南千住3)
 ・汐入や テント色々親子連れ(田中政和さん・南千住3)
 ・居並ぶや縁に色めく百日紅(さるすべり)(田中政和さん・南千住3)
 ・汐入や 高さ色々木槿咲く(田中政和さん・南千住3)
 ・色取るや 園(えん)の角々百日紅(田中政和さん・南千住3)
 ・汐入や 寝ころびて待つ花火客(田中政和さん・南千住3)
 ・とり巻くや 汐入タワーの雲の峰(田中政和さん・南千住3)
 ・和(なご)しかな 隅田の流れ野分跡(田中礼子さん・荒川2)
 ・汐入や 訓練もあり夏祭り(三水さん・南千住3)
 ・防災や 汐入浮くる夏祭り(三水さん・南千住3)
 ・汐入や 新婚多し夏祭り(三水さん・南千住3)
 ・汐入や 肌色多し夏祭り(三水さん・南千住3)
 ・噴水や ターバン馴れるビルの人(三水さん・南千住3)
 ・汐入の油虫(ごきぶり)集ふ 吾の庵(三水さん・南千住3)
 ・「あらみい」や 汐入祭り孫笑ふ(三水さん・南千住3)
 ・汐入や 水辺ラインは生き生きと(三水さん・南千住3)
 ・「あら坊」や 水辺祭りを笑ふ孫(三水さん・南千住3)
 ・ピンポンや雷雨(らいう)の中をこども館(三水さん・南千住3)
 ・稲光 虹をかすめてビルの先(三水さん・南千住3)

 ◆汐入(ビル)の街
 ・まんさくや 賑わい交ざるララテラス(三水さん・南千住3)
 ・生き伸ぶる ビルの一角時計草(三水さん・南千住3)
 ・汐入や 活歩闊歩のミニスカート(田中政和さん・南千住3)
 ・青嵐 自転車転ぶ仲間かな(田中和明さん・南千住3)
 ・揚羽舞ふ水運いのる地蔵かな(三水さん・南千住3)

 ◆汐入八丁目
 ・ビル街や 木霊すみずみ蝉時雨(田中政和さん・南千住3)

 ◆新市街
 ・汐入や 七夕競ふ園の顔(田中政和さん・南千住3)

 ◆汐入タワー
 ・見下ろすや 汐入タワーのさるすべり(三水さん・南千住3)
 ・行き交ふや 汐入タワーの夏燕(三水さん・南千住3)

 ◆胡録(ころく)神社
 ・熊本へ復興神輿の胡禄かな(三水さん・南千住3)
 ・響け阿蘇復興太鼓の胡禄かな(三水さん・南千住3)

 ◆リバーサイド病院
 ・退院や 角それぞれに酔(すい)芙蓉(田中政和さん・南千住3)

 ◆石浜神社
 ・石浜や馬頭にしみる父の汗(三水さん・南千住3)
 ・父の名も若葉青葉に囲まれて(三水さん・南千住3)
*玉垣を
 ・薄れゆく垣の名洗ふ父の影(三水さん・南千住3)
 ・玉垣や父の名ひとつ風薫る(三水さん・南千住3)

 ◆山吹の塚
 ・大らかに咲く山吹や 都電過ぐ(水田京二さん・東尾久6)

 ◆耳無不動(荒川明治通り)
 ・炎天に反射す朱の字 不動尊(田中礼子さん・荒川2)

 ◆三河島稲荷
 ・祭りめく稲荷にそっと手を合わせ(一色由美子さん・西日暮里2)

 ◆区役所(食堂前庭園)
 ・にぎやかにトンボ行き交う亀の池(一色由美子さん・西日暮里2)

 ◆荒川公園
 ・しだるるや葉桜かこむ夢の像(三水さん・南千住3)
 ・夢のゆめ 覚めてはならぬ合歓(ねむ)の花(田中政和さん・南千住3)
 ・長崎の平和の像や 花つつじ(田中政和さん・南千住3)
 ・夢ふたつ平和の像やつつじ咲く(田中政和さん・南千住3)
 ・昼は蝉 夜はちちろのすだく庭(高安政江さん・荒川5)
 ・将棋打つ 晩夏の風の公園で(田中礼子さん・荒川2)
 ・噴水の水音涼し 昼休み(一色由美子さん・西日暮里2)

 ◆自然公園
 ・虫の声 聞きに立ち寄る自然公園((田中礼子さん・荒川2)

 ◆ホタル観賞の夕べ
 ・宵蛍 自然公園つどひけり(あけどまさん・東尾久4)
 ・足さぐり ほたる飛び交ふドームかな(あけどまさん・東尾久4)

 ◆オオムラサキ(荒川自然公園)
 ・オオムラサキの羽化を見守る梅雨晴間(坂内時子さん・町屋3)

 ◆ゆいの森
 ・夏風に期待ふくらむゆいの森(田中礼子さん・荒川2)

 ◆六地蔵
 ・孫抱(だ)きて地蔵巡りや 梅雨晴間(三水さん・南千住3)
 ・夏の朝 会ひに行きます六地蔵(田中礼子さん・荒川2)

 ◆尾竹橋
 ・尾竹橋 夏は素敵な花火かな(町屋のあさがおさん・荒川6)

 ◆尾竹橋今昔
 ・流さずに川の畔(ほとり)に盆飾り(荒川躍進さん・町屋1)
 ・懐かしい四本のオバケ尾竹橋(荒川躍進さん・町屋1)
 ・煙突の見えた場所です 小百合さん(荒川躍進さん・町屋1)

 ◆尾竹橋通り
 ・原っぱの跡に工場(こうば)でマンションか(荒川躍進さん・町屋1)
*尾竹橋通り中程
 ・尾久と町屋戰したとは影もなし(荒川躍進さん・町屋1)
 ・炎天下半旗の楽隊 脳裏を掠(かす)む(荒川躍進さん・町屋1)
*戦時中

 ◆尾久の原公園
 ・風にのる行々子(ぎょぎょじ)の声や尾久の原(坂内時子さん・町屋3)
 ・尾久の原 虹を迎へる拍手かな(坂内時子さん・町屋3)
 ・草笛や どんなもんだと一音出す(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・尾久の原 滲み抑える政事力(荒川躍進さん・町屋1)
 ・夏の空 遠景に置く舎人線(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・梅雨晴れや テニスラリーの音響く(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・朝露や下ろしたてなるスニーカー(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・トンボ池 のぞきこむ子等(ら)尾久の原((田中礼子さん・荒川2)

 ◆満光寺
 ・朱の門を入れば美(は)しや蓮ひらく(田中礼子さん・荒川2)
 ・山門にはみ出てそよぐ夏木立(田中礼子さん・荒川2)
 ・桜咲く 元学舎(まなびや)の満光寺(仲絹さん・東尾久5) *
旧井上小学校のしだれ桜

 ◆熊野前駅
 ・薔薇咲くや 都電舎人も熊の前(仲絹さん・東尾久5)

 ◆熊野前商店街
 ・夏の夕 惣菜買ひに熊の前(田中礼子さん・荒川2)

 ◆小台通り
 ・簾巻く小台通りの老舗かな(田中礼子さん・荒川2)

 ◆尾久八幡神社(神々の駅)
 ・氏神の見守る如く雲の峰(田中礼子さん・荒川2)
 ・風薫る八幡鳥居 天を突く(寺田千賀子さん・東尾久4)
 ・今昔の八幡掘に青葉風(寺田千賀子さん・東尾久4)
 ・御利益も平等なりし柿若葉(寺田千賀子さん・東尾久4)
 ・社殿に角で字を書くでんでん虫(安政江さん・荒川5)
 ・神社裏簾の奥や手内職(安政江さん・荒川5)
 ・祈る人まつげの長し夏帽子(安政江さん・荒川5)
 ・尾久八幡 梅雨空を突く大鳥居(吉本つま子さん・町屋2)
 ・梅雨晴間 社史(みやし)説く宮司声弾(はず)む(吉本つま子さん・町屋2)
 ・産土(うぶすな)の古き格子戸 青蜥蜴(中原と志さん・東尾久5)
 ・御社(みやしろ)に 都電越えゆく夏の蝶(中原と志さん・東尾久5)
 ・神に添ふ 暗き奥社に蟇(ひきがえる)(中原と志さん・東尾久5)
 ・神官の袖に染し風 夕祓(はらひ)(安政江さん・荒川5)
 ・残蝉(ざんしょう)や 尾久八幡の樹の陰に(干田重二郎さん・目黒本町3)
 ・網戸より 神域の風やわらかし(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・空梅雨や 阿像の口の渇きをり(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・僅かなる賽銭入れし 梅雨湿り(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・病葉(わくらば)や まだ人生の途中なり(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・氏神の蟻は自在に仕事中(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・病葉(わくらば)や 平癒を願ふ尾久八幡(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・艶やかな芸者神輿や今昔(一色由美子さん・西日暮里2)

 ◆宮の前
 ・雲の峰 都電を越える高圧線(竹野美恵子さん・町屋6)

 ◆寶蔵院
 ・夏の空 個々の瓦に光あり(小川一夫さん・北小岩8)
 ・夏豪雨(ごうむ) 本堂守る対の鴟尾(しび)(小川一夫さん・北小岩8)
 ・四阿(あずまや)に集いのんびり涼む午後(一色由美子さん・西日暮里2)

 ◆大林院(尼寺)
 ・指入れて指に寄りくる緋目高よ(安政江さん・荒川5)
 ・尼寺の碑文字うすれし百度石(安政江さん・荒川5)
 ・尼寺の二輪の蓮や 紅ほのか(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・出前持 尼寺に駆け梅雨深し(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・紅蓮を 二輪咲かせて大林院(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・尼寺の鉢のメダカや陽に透けて(一色由美子さん・西日暮里2)
 ◆子育て地蔵尊
 ・二のつく日 子育て地蔵ご縁日(井上照美さん・西尾久8)

 ◆あらかわ遊園
 ・子等三人連れし遊ぶは麦の秋(田中礼子さん・荒川2)
 ・薔薇垣の都電行く間も薔薇開く(宮内孝子さん・西尾久7)
 ・秋空や 昭和の残る煉瓦塀(大越源一さん・西尾久6)
 ・遊園地 親子の姿が何時(いつ)も春(荒川躍進さん・町屋1)
 ・遊園の桜を囲む四世代(仲絹さん・東尾久5)
 ・遊園地 いっぱい遊ぶ夏休み(たけちゃん・荒川7)
 ・あじさいの枝葉折れよと 明けの雨(加藤昭雄さん・西尾久6)
 ・薫風に 頬をさらしてひるさがり(加藤昭雄さん・西尾久6)
 ・夕焼に包まれながら 観覧車(田中礼子さん・荒川2)

 ◆遊園地前
 ・駄菓子屋の氷苺や なつかしき(竹野美恵子さん・町屋6)

 ◆荒川車庫前
 ・荒川区荒川線もゆったりと(荒川躍進さん・町屋1)
 ・炎天に若者闊歩繊維街(田中礼子さん・荒川2)

 ◆荒川車庫
 ・「とあらん」と触れて嬉しや 路面電車の日(松田良雄さん・町田市つくし野4)
 ・都電玩具(おもちゃ)車庫で求むや 路面電車の日(松田良雄さん・町田市つくし野4)
 ・「おもいで広場」順番待ち乗るや路面電車の日(松田良雄さん・町田市つくし野4)
 ・荒川車庫親も楽しや 路面電車の日(松田良雄さん・町田市つくし野4)
 ・荒川車庫路面電車の日の賑わいかな(松田良雄さん・町田市つくし野4)
 ・荒川車庫見たり乗ったり路面電車の日(松田良雄さん・町田市つくし野4)
 ・賑うや荒川車庫工場 路面電車の日(松田良雄さん・町田市つくし野4)
 ・ミニ都電触れて求めん路面電車の日(松田良雄さん・町田市つくし野4)

 ◆明治通り
 ・それぞれに仕事を終へて 明治通り(あけどまさん・東尾久4)

 ◆夕やけだんだん
 ・夕やけをキレイキレイと孫画(えが)く(三水さん・南千住3)


 ◆日暮里
 ・大寺の屋根烟(けぶ)らせる夏の雨(中原と志さん・東尾久5)
 ・葉蔭に 蝉穴闇を残しをり(中原と志さん・東尾久5)
 ・梅雨空や 鼻を折らるる晴れ男(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・荒梅雨や 完全武装案内人(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・碧眼と傘寄せ合って梅雨の坂(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・日暮里の日暮れの里に朝がくる(町屋のあさがおさん・荒川6)

 ◆日暮里谷中
 ・梅雨明けて賑わう谷中墓参り(荒川躍進さん・町屋1)
 ・終戦を何如か思い出 御殿坂(荒川躍進さん・町屋1)
 ・火葬寺 将軍様の一言で(荒川躍進さん・町屋1)
 ・谷中雨 意地で固まり名句出ず(荒川躍進さん・町屋1)

 ◆日暮里駅
 ・撮り鉄の日暮里駅や 大夕焼(仲絹さん・東尾久5)

 ◆日暮里駅前
 ・道灌地 カメラを胸に夏休み(安政江さん・荒川5)
 ・蝉穴を みつけし児らの交番裏(安政江さん・荒川5)

 ◆道灌像
 ・回天や 馬酔木(あせび)に集ふ布の街(田中政和さん・南千住3)
 ・布の道一枝目覚む 木槿かな(田中政和さん・南千住3)

 ◆日暮里繊維街
 ・桜咲く母の思いと繊維街(碓井保邦さん・東日暮里6)
 ・好きな生地 色々買ふて今日の秋(大越源一さん・西尾久6)
 ・日暮里へ 麻のシャリ感買い求め(一色由美子さん・西日暮里2)

 ◆藤の大滝
 ・路地裏に 藤の大滝仰ぎ見る(田中礼子さん・荒川2)

 ◆芋坂
 ・絶景や 芋坂歩き団子食う(たけちゃん・荒川7)

 ◆仲町商店街
 ・西日越し おつかいに行く仲町へ(田中礼子さん・荒川2)

 ◆浄正寺(三河島事故)
 ・片陰にゐる観音像 浄正寺(田中礼子さん・荒川2)

 ◆谷中
 ・寺安全 駅の石段何故滑べる(荒川躍進さん・町屋1)
 ・老姉妹 ゆうやけだんだんかたつむり(安政江さん・荒川5)
 ・路地曲り 片陰もなき赤子なく(安政江さん・荒川5)
 ・すかんぽを噛んで昔の谷中道(安政江さん・荒川5)

 ◆諏方神社
 ・木下闇(こしたやみ) 雨垂れ響く諏方神社(吉田美智子さん・荒川4)
 ・緑陰にカーブ趣き 地蔵坂(田中礼子さん・荒川2) 
*地蔵坂
 ・梅雨しどど 靴紐しめて氏神詣(竹野美恵子さん・町屋6)
 ・如月の 悪夢忘れず七昔(ななむかし)(荒川躍進さん・町屋1)
 ・雲一つ 遠い昔が映り出る(荒川躍進さん・町屋1)
 ・大空を 壊して降った焼夷弾(荒川躍進さん・町屋1)
 ・荒梅雨もおしゃべり弾む午後の樹下(一色由美子さん・西日暮里2)

 ◆諏訪台
 ・忘れられない荒川一望 焼野原(荒川躍進さん・町屋1)
 ・目を凝らし 来た道見えるや諏訪台(荒川躍進さん・町屋1)

 ◆経王寺
 ・梅雨空に つわものどもの弾(たま)のあと(小林無茶さん・荒川4)
 ・梅雨空や 弾痕の塀今むかし(吉田美智子さん・荒川4)
 ・傘を打つ戻り梅雨の音 経王寺(水田京二さん・東尾久6)
 ・山門をくぐれば鉢の目高かな(水田京二さん・東尾久6)
 ・山門や 維新の傷に蝉しぐれ(小川一夫さん・北小岩8)

 ◆本行寺
 ・荒梅雨や 句碑も濡れ染む山頭火(吉田美智子さん・荒川4)
 ・蓮甕や 中に小さき命あり(小川一夫さん・北小岩8)
 ・荒梅雨や 改装工事 昼灯す(竹野美恵子さん・町屋6)

 ◆雪見寺
 ・初釜の気分も晴れやか雪見寺(干田重二郎さん・目黒本町3)

 ◆日暮里坂上
 ・しぐれては声の鋭き鴉殖(しょく)ゆ(安政江さん・荒川5)

 ◆日暮里御殿坂
 ・夏の雲 ビル群見ゆる御殿坂(田中礼子さん・荒川2)

 ◆富士見坂

 ・幻の赤富士想ひつ坂下る(水田京二さん・東尾久6)
 ・富士見坂 団子を食うて富士山を(たけちゃん・荒川7)

 ◆谷中墓地
 ・墓地また墓地 暑し暑しと魂の声(安政江さん・荒川5)
 ・石が石 生むまで墓の灼けつづく(安政江さん・荒川5)
 ・一杓で 迎え大暑の水揚げる(安政江さん・荒川5)

 ◆隅田川畔
 ・夏陽(び)うけ 川面輝く墨田川(加藤昭雄さん・西尾久6)

 ◆神社裏
 ・神苑(しんえん)の樹下も許せと三尺寝(安政江さん・荒川5)
 ・裏道は土地っ子の道 神社道(安政江さん・荒川5)

 ◆神社
 ・手を合わせ しづまりゐたる大夕日(安政江さん・荒川5)

 ◆銭湯
 ・女湯と天井同じ あの子の声(小林粗茶さん・荒川5)

 ◆日暮里吟行
 ・吟行の親子の笑みや 梅雨晴間(竹野美恵子さん・町屋6)

 ◆荒川区内
 ・もの造りの町知りつくす夏つばめ(小林春江さん・町屋8)
 ・貧しくも 災害備えは惜しみ無く(荒川躍進さん・町屋1)

 ◆我が家で
 ・燈火親し 反り上がりたる辞書の耳(高安政江さん・荒川5)

 ◆保育園
 ・ママチャリの 花咲き元気 保育園(荒川躍進さん・町屋1)

 ◆梶原付近
 ・初夏の裏に通る都電かな(宮内孝子さん・西尾久7)

 ◆飛鳥山
 ・吐息まで染める新緑 飛鳥山(宮内孝子さん・西尾久7)

 ◆上野公園
 ・秋黴雨(ついり)でで 虫這へる墓のあり(高安政江さん・荒川5)

 ◆場所不特定
 ・瀬に乗りて一気に流灯加速せり(佐藤宏之助さん・荒川4)
 ・朝採りの二頭立てなり茄子の馬(佐藤宏之助さん・荒川4)
 ・悲惨忘れぬ 平和の世有難く(荒川躍進さん・町屋1)
*終戦直後

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